敷地権とは?

敷地権というちょっと聞きなれない言葉ですが、マンションには重要な言葉ですので、簡単にみておきましょう。

敷地権とは、昭和58年に区分所有法が改正された時に導入された制度です。
それまでのマンション(区分所有建物)は、その建物であるマンションと、そのマンションが建っている土地の権利を別々に分離して処分することができました。

それを法改正で、マンション自体の権利と、その敷地に関する権利を原則分離して処分することができないようにする上で、敷地権というものが導入されたのです。
ちなみに、分離処分を認める場合は、マンションの管理規約等で規定することになります。

なので、一棟の建物全体の登記簿謄本の表題部には、敷地権の目的となっている土地が表示されています。
これを受けて土地の登記簿には敷地権の記載がありません。
これは、土地と建物を一体として扱うことにより、敷地権に関する登記は建物の登記簿に記載することで、当然に土地にもその効力があるという考え方のもと、建物の登記簿の表題部に敷地権の権利の表示をすれば、土地の登記簿には敷地権の権利関係の登記はしないということです。

一棟の建物の表題部には、以上のことから敷地権の目的たる土地の表示という欄があり、ここにはその建物の敷地権の目的となっている土地の表示が並んでいます。
その敷地権の目的たる土地の表示の所に、土地の符号という欄があります。
ここには、専有の建物の表題部に記載されている敷地権の表示という欄の、土地の符号と対応していて、その専有建物の敷地権の目的になっている土地を確認できます。

敷地権の権利の内容については、専有の建物の登記簿謄本の表題部の敷地件の表示という欄に記載がされています。順番に見ていきます。
まず先ほどの触れた土地の符号という欄には、建物全体の登記簿謄本の表題部に記載がある土地の符号と同じものが記載されています。

次の欄には敷地権の種類という欄があり、敷地権の目的に応じて、所有権、地上権、賃借権という記載があります。

次の欄は敷地権の割合という欄で、専有部分の所有者(マンションの所有者)がその敷地である土地に対して持っている利用権の持分の割合が記載されています。
余談ですが、所有権に関する持分の時は共有持分も割合といい、その他の権利に関する場合は、準共有持分の割合ということもあります。

区分所有建物(マンション)で、敷地権が付いている建物では、登記される抵当権等の権利(抵当権など)は、建物の登記簿謄本に記載がされています。


土地の登記簿謄本には、その敷地権が所有権に基づく権利の場合は甲区に、それ以外の権利に基づく場合は乙区に敷地権の記載がされます。

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マンションの広さ 床面積の計測法

マンションの広さを計測する床面積の計測法には、複数の計測方法があります。
その計測法がそれぞれの状況に応じて使われていますので、混乱してしまう可能性があります。

マンションを購入しようと考えた場合、そのマンションの広さは購入条件の中の需要な要素の一つであることは間違いないことでしょう。
その大事なマンションの広さが計測方法で変わっていることを知っていないと、後からでは困ってしまうことになりかねません。


まずは建物の登記簿謄本の一棟の建物の表題部に記載のある建物各階の床面積の計測方法ですが、この各階の床面積は壁心計算で行われています。
壁心計算は、壁の厚さの中心から測った面積です。

次に登記簿謄本の専有部分の建物の表示に記載のある床面積である各部屋ごとの床面積ですが、これ内法計算で計測されています。
内法計算は、壁の内側から測った面積です。

マンションの登記簿謄本を見るときに、階数全体の面積と各部屋の面積を比較することは少ないので、この二つの床面積の計測方法に違いがあったとしてもそれ程影響はないと考えられます。


誤解などの問題が置きやすい床面積の記載方法の違いは、不動産屋の広告で使われる床面積と、登記簿等本上の床面積との間で、計測方法の違いにより誤差があるということです。

マンション(区分所有建物)の部屋の床面積は、登記簿謄本に記載されている専有部分の建物の表示のなかですが、内法計算(壁の内側から測った面積)になっています。

この登記簿謄本に記載されている床面積に対して、不動産業者などが広告に使うマンションの部屋の床面積は、ほとんどの場合建築基準法で決められている壁の厚さの中心から測った面積である壁心計算で計測された面積になっています。

このことから登記簿謄本に記載のある床面積の広さよりも、不動産業者の広告の床面積の広さのほうが若干広くなっているということになります。

マンションの購入の場合は、当然現場のマンションを見て購入を決めますので、購入自体に影響があるということではないのですが、特別減税の住宅ローン控除などのように、その条件の中に床面積の規定がある場合もありますので、そういうときには登記簿謄本の床面積と広告の床面積にはずれがることを知っておいたほうがいいですし、条件等も精査したほうがいいでしょう。

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マンションの表題部

区分所有建物、いわゆるマンション登記簿謄本の表題部には、マンション全体の表題部である「1棟の建物の表示の表題部」とマンションの1室である「専有部分の建物の表示」があります。

まずは、マンション全体の表題部である「1棟の建物の表示の表題部」をみていきます。
専有部分の家屋番号の欄には、その建物1棟の全体の専有部分の家屋番号が記載されています。
例えば1階から5階までがワンフロアーに5件あり、6階だけ3件の場合、番地が321番地1とすると、
321-1-101~321-1-105
321-1-201~321-1-205
という感じで5階まで記載がされ、最後の6階は
321-1-601~321-1-603
という記載です。

この番号を見ればそのマンションの部屋数はわかりますね。

所在の欄は普通の建物の時と同じです。


建物の番号の欄には、その建物1棟に番号があればその番号が記載されます。
この番号は他の区分所有建物との区別のための番号です。
中には数字の記載ではなく、マンション名が記載されていることもあります。
建物の番号がない場合は何も記載されません。

床面積は、各階別の壁の厚みの中心から測った床面積の記載がされます。


次にマンション1室の専有部分の建物の表示を見ていきます。
家屋番号は一般の建物が番号だけ表示されるのに対して、マンションの場合は地番区域名の表示がされます。
建物の番号については、あるときだけ記載されます。

構造の欄にはマンションの場合ほとんどの場合「鉄筋コンクリート造1階建」と記載されています。
これは、マンション全体の階数ではなくて、その占有分分の階数が記載されますので、メゾネットタイプのマンション以外は1階建となります。

床面積については、マンションの専有部分についての面積だけ求め方が違っていて、壁の内側で囲まれた面積を記載します。これを内法計算といい、マンション全体や一般の建物の床面積の場合の壁の中心からの計算を壁心計算といいます。

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構造 床面積建物 附属建物 所有者 建物の登記簿謄本の表題部

建物登記簿謄本の表題部に記載のある登記事項で、構造、床面積、附属建物、所有者についてみてみます。

構造の欄には、3種類の事柄が記載されています。
その3種類とは、建物の構成材料、屋根の種類、階数の3種類です。

これらは不動産登記法施行令において、構造材料については木造、土蔵造、石造、レンガ造、コンクリートブロック造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造の8種類と、不動産登記事務取扱手続準則で木骨造、木骨煉瓦造、軽量鉄骨造の3種類が決められています。

屋根の種類は不動産登記法施行令において、かわらぶき、スレートぶき、亜鉛メッキ鋼板ぶき、草ぶき、睦屋根の5種類と、不動産登記事務取扱手続準則でセメント瓦葺、アルミニューム板葺、板葺、杉板葺、石板葺、鋼板葺、ルーフィング葺、ビニール葺の8種類の規定があります。

階数についても規定があり、不動産登記法施行令では平屋建、2階建(3回以上はこれに準ずる)の規定があり、不動産登記事務取扱手続準則には地下何階建、地下何階付平屋建(又は何階建)、ガード下にある建物についてはガード下平屋建(又は何階建)、渡廊下付きの1棟の建物については渡廊下付平屋建(又は何階建)という規定があります。


床面積については、建物の各階ごとに壁の厚みの中心線で囲まれた部分の面積が記載されています。
各階の階数ごとに床面先は記載されていて、建物全部の床面積の記載はありませんので注意が必要です。

単位は平方メートルで記載されていて、1平方メートルの100分の1未満は切り捨てられます。

ロフトなどの屋根裏部屋については、天井の高さが1.5メートル未満の特殊階は階数には数えないという規定がありますので、この基準には注意が必要になります。


附属建物の表示の部分ですが、コンピュータ化されている法務局の登記事項証明書の場合には、該当する建物がない場合には記載欄すらありませんので覚えて置いてください。

附属建物には、独立して存在する建物なのですが、主たる建物と主・従の関係にある建物のことで、車庫や倉庫などをいいます。

附属建物には家屋番号は付かず、符号で表記されます。


所有者の欄ですが、一見すると附属建物の所有者のように見えますがそうではありません。
この所有者の欄には、甲区の所有者がいまだ登記されていないときに、所有権保存の登記をする者の氏名を記載してある欄です。

具体的には、不動産販売業者などが建物の表示登記をするときに、その住宅の買主を所有者としておいて、代金の決済が完了して時点で所有権の保存登記をして甲区が作られ、それを受け表題部の所有者の欄は抹消されるという流になります。


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所在、家屋番号、種類 建物の登記簿謄本の表題部

建物の登記簿謄本表題部に記載のある所在、家屋番号、種類についてみて見ましょう。

所在には土地と同じように建物を特定するために、群、市、町、村などで記載がされていて、そのあとに敷地の地番が記載されています。

複数の分筆された土地に建物が建っている場合は、その建物の床面積が多い順番で全ての土地の地番が表記されています。

所在の表記は一見するとややこしく感じますが、土地の所在の後に地番がくっついていて、さらに複数の土地の場合にはその下に全部記載されるのでごちゃごちゃに感じます。

そんなときは欄外の数字を見ると上段に土地の地番区域、下段に建物の家屋番号が簡潔に記載されているので、それを参考にして見ていくと分かり易いかもしれません。


家屋番号
建物の登記簿謄本の表題部に記載されている番号で、建物が建っている敷地の地番と同じ番号が付されています(原則で例外あり)。


種類は、土地の地目と似ているもので、建物の用途についての登記事項が記載されています。
建物の用途なんですが、不動産登記法施行令に定義されていて、居宅、店舗、事務所など12種類があります。
さらにこの12種類にプラスして、不動産登記事務取扱手続準則で、校舎、便所、野球場などといった5種類が決められています。

建物の用途は普通はそれぞれ決められている場合が多いのですが、中には多目的に使用するような施設の場合には、どういった種類で記載するか困ることもあるようです。


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